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Fines....

微粉について。

· Brewing,Tools,Tips,Grinder
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今回、ブリュワーズカップで最も活用したアイテムの一つとして、”フルイ”があります。僕は微粉を取り除く為、kruve sifterという”フルイ”を使用していました。

そもそも、なぜ僕が微粉を取り除くようになったかというと、出来る限り"クリーンで、雑味のないカップ"を目指していたからです。
それに加え、Comandanteのような多段階式調整グラインダーでは、粒度はかなり均一ですが、目盛ごとのギャップが大きく、グラインドサイズによる調整ではフレーバーの出方が大きく変化してしまうので、その解決策として使用していました。

 

この器具のメリットは、ただ微粉を取り除くのではなく、スクリーンサイズの変更によってどのサイズまでの微粉を取り除くかを決める事が出来る点にあります。


これにより、同じグラインドサイズでも微粉除去レベルによるTDSの調整が可能になり、また透過式の抽出で起るドリッパー内の水詰まり問題をうまく解消する事が出来ました。

実際にグラインドサイズ固定で、フルイのスクリーンサイズの変更のみでどのくらい変化するのかをmahlkonig tanzania grinderを使用し、抽出したものを表にまとめました。

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Mahlkonig のような粒度の均一性が高いグラインダーではこのように変化しました。

フレーバーの出方もフルイ無しの抽出の時に感じたネガティブなフレーバーも、1000μmを使用すると酸がしっかりと出てクリーンな印象に変化し、800-900μmのような小さいスクリーンを使用すると、酸を低く感じるようになり、ボディも若干変化するような印象がありました。TDSも若干ですが変化しています。

次の表はホームグラインダーを使用して抽出した時のものです。

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Mahlkonig を使用した時のものより数値にブレが有りますが、これはグラインダーの均一性からくるものではないかと予想しています。

スクリーンサイズによるフレーバーの出方は、mahlkonigを使用した時のように、大きいスクリーンサイズを使用するとブライトな酸やクリーンな印象、小さいスクリーンを使用すると酸味の質が変わり、ボディも厚みを増すといった似た様な傾向にあると思います。

僕が大会の時に行った抽出の調整方法は、①フルイ無しの状態でまず抽出し、②TDSをある程度のところまで引っ張った後、③フルイのスクリーンサイズ変更で味の出方を調整をしていました。
豆によって味の出方は変わるので、一度抽出し、そこからどのようなカップに仕上げていくかをフルイで再度、調整するイメージです。

均一性の高いグラインダーを使用することが美味しいコーヒーを作る為の大前提ですが、どんなに優れたグラインダーでも微粉は一定量存在するので、フルイのスクリーンサイズでどのレベルまで微粉を取り除くかが、ピンポイントで味を出す為のkeyなのかな、と考えています。

如何でしょうか?